任天堂は独自の見本市を
飽きのスピードど競争する
ゲーム業界の危険は立ち止まりだ
ドッグズもスーパーマリオも絶好調
先週、14日~17日の4日間、米ロサンゼルスで恒例のゲーム見本市「E3」が開かれた。業界関係者向けの見本市であるが、任天堂、ソニー、マイクロソフトのほか、日本の主要なソフト開発企業が出品し、デモンストレーションを行った。
任天堂は岩田社長、宮本専務、米国現地法人から2人の首脳を送り出し、プレゼンテーションを行った。この見本市にかぎって任天堂は参加するが、他の第三者が主催する見本市には参加しない。同社は秋に独自で見本市を開催する。それだけに任天堂に関心をもつ投資家には、注目したい見本市であった。
先週は任天堂の株価は大きく売られた。市場平均に対して相対的には強かった反動が出た。内外の機関投資家が売却した気配がうかがえる。
「E3」を通じて、今後の新戦略を探る上でのヒントが出た。DSは2004年12月、DS Liteは2006年3月に発売した。DSの国内での販売は頭打ちになり、それに対しての新しい戦略を期待する向きも出てきている。しかし一部の期待感を裏切って「E3」では新製品は出なかった。その代わりDSには無線機能をつけて、旅行者が世界のどこへ行っても、有名なレストランや名所、旧跡を検索できる機軸を出した。
またWiiも発売3年目にはいり「Wii Sports」や「Wii Fit」に次ぐ、大型のソフトの登場が期待されたが、それに応えて「Motion Plus」という既存のコントローラに付けて操作の感応度と正確性を上げる機器と「Wii Music」という音楽ソフトを出した。またヒットした「Wii Sports」では「Motion Plus」を利用してスポーツの幅をぐんと広げた。
「E3」では岩田社長は「われわれが開発した製品が革命を起こした。しかし、遅かれ早かれ、顧客は新しい娯楽製品にも飽きる。この現象は競争相手が成功した製品を真似ようとして開発したとしても、飽きのスピードには追いつけないことを意味している。ゲーム業界にとって危険なことは、成功に安住して立ち止まるということだ。したがって顧客がさらに増えるような開発に力を入れている」と語った。今回の「E3」ではそのヒントになるような製品が出た。
DSは2007年がピークであるとみる向きが多いが、6月は米国でWiiの販売を上回り、ソにー、Xbox抑えてトップになった。この調子でいくと1億台を大きく超える普及になる(2008年3月末・7060万台)。今年の米国での販売は昨年の850万台に比べて12%増になっている。特に女性、女子などへの普及率が拡大してきており、女性の比率が2005年の30%から、2007年には48%になった。5月に始めたTVでの新広告の効果もあって、任天堂の開発した人気タイトル「脳を鍛える」「ニンテンドー・ドッグズ」が前年比で2倍に増加している。また「ニュースパー・マリオ」も絶好調である。
DSには無線での受信機能をつけて旅行のガイド、たとえば自分がいるところから一番近いメキシコ・レストランの検索が出来るといつたサービスを提供する。現在のDS Liteは2006年3月にそれぞれ発売したが、ライフサイクルのピークの時期は先に延びそうである。
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